１０月２２日放送ニッポン放送「オードリーのオールナイトニッポン」より。
若林正恭が雑誌『ダ・ヴィンチ』の連載で父親の事に触れた事から、リスナーから質問が殺到。若林は番組の中で今年の４月に父が亡くなっていた事を告白した。更にそれをネタにして笑えるトークを展開。芸人魂を見せつけた。
若林正恭：
今日は『ふつおた祭り』だったんですけど、一番内容の中で多かったのが、「今月のダ・ヴィンチの連載の最後に死んだ親父見てみたいみたいな事が書いてあったのですが、お父様はお亡くなりになったのですか？」っていうね、俺の親父なんだけど。
春日俊彰：
うん。
若林正恭：
これが、今年の４月だね…そうなんですよ、亡くなって、一年半弱くらいずっと入院してて、だから病院行ってから現場行ったり、現場と現場の間にお見舞いしたりとか、一年ちょいぐらい続いてたかな。
春日俊彰：
ほうほう。
若林正恭：
だから春日が『動物バーン』っていう番組でボディビルパンツ一丁で橋になって、その上を犬が歩いて行くっていうのを親父と二人病室で観たんだよね（笑）
春日俊彰：
ははははは
若林正恭：
春日の股間を犬が踏んでくのを無言で親父と観て（笑）
春日俊彰：
笑ってくれよ、そこは。無言で観てた（笑）
若林正恭：
で、親父がね『火花』をずっと読んでたりね。「俺の本読めよ」って思ったり…一年ぐらいかなぁ。お見舞い行っては仕事、仕事行ってはお見舞いみたいなのが。
春日俊彰：
なるほどね。
若林正恭：
４月に亡くなって、「芸人は親の死に目に会えない」みたいな事言うけど、そんな感傷はあまり無かったのよ。
春日俊彰：
あ、そう。
若林正恭：
仕事は仕事みたいな感じで。ただね、スケジュールの合間で葬式をして、朝何かの仕事に行って、間の葬式出て、また仕事行くみたいな感じで、うちの親父の葬式が自分達でブロデュースする葬式なのよ。
春日俊彰：
へー
若林正恭：
決まってるんじゃなくて、「この宗教でやる」みたいなのじゃなくて、どっか借りて、何葬っていうのかな…家族葬。うちの親父だからさ、呼ぶ人凄い…俺もそうして死ぬんだろうなって（笑）
春日俊彰：
ははは
春日俊彰：
「こいつとこいつとこいつだけにしろよ」って。「化けて出るからな」って。
春日俊彰：
へーっ そんなに大勢の人を。
若林正恭：
俺も「こいつだけは呼ぶな」っていう事言うと思う（笑）「もうそれだけは守る。分かった」って言ってて、それで家族葬で俺が考える時間が無くてさ。
春日俊彰：
うんうん。
若林正恭：
姉ちゃんも仕事してて忙しくて、母ちゃんがプロデュースするんだよ。
春日俊彰：
へー。
若林正恭：
で、驚いたよ。朝仕事終わって葬式の会場行ったのよ。まだ参列してくれる人が来る前だったの。「どんな感じになってるのかな」って思って仕事終わってバーッて行ったら、普通葬式って棺桶があって真ん中に遺影が置いてあるじゃん。
春日俊彰：
うん。まぁそうだね。
若林正恭：
それも全部自分達でプロデュースだから、ガチャって若林家の葬式の所に入ったらど真ん中に親父のギターが置いてあったの（笑）
春日俊彰：
写真は？写真。
若林正恭：
写真が右端とかに置いてあるの。「母ちゃんこれ違うよ。写真真ん中、ギター端よ」
春日俊彰：
それお母さんが決めたの？
若林正恭：
そう。
春日俊彰：
親父さんの意向じゃなくて？
若林正恭：
そう。「何でギター真ん中にしたの？」って聞いたら、「私分かんないよ。一番大事にしてたから、お父さんが」って…「いや違う。真ん中じゃねーだろう」って（笑）
春日俊彰：
そうだね。
若林正恭：
俺も親父にあの世に持っていって欲しいと思ってさ、2008年のM-1のDVDを買って棺桶に入れようと思って、わざわざ買って持っていったの。
春日俊彰：
はいはい。
若林正恭：
棺桶に置いたら係の人に「大変申し訳ないんですけど、DVDは入れちゃダメなんですよ」って言われて、燃えるものじゃないと入れられないって言って。
春日俊彰：
なるほどね～
若林正恭：
だからまだ封を開けてない2008年のM-1のDVDが家にあるんですよ（笑）
春日俊彰：
ははははは
若林正恭：
で、その葬式、ギターが真ん中に置いてあって「母ちゃん違うよ」って。
春日俊彰：
ギターの葬式みたいになってるもんね。
若林正恭：
そうなの、そうなの（笑）ギターの葬式になってるの。ど真ん中にあるから。
春日俊彰：
ギターさんがお亡くなりになって（笑）
若林正恭：
「一番大事にしてたからって、写真が真ん中よ」って言って（笑）
春日俊彰：
そうだね。
若林正恭：
で、葬式で一番最後に喪主が挨拶するじゃん。
春日俊彰：
するする。
若林正恭：
母ちゃんが最後に挨拶するっていう段取りだったの。最後の最後よ、母ちゃんにお願いしたらずっと首振ってるの。
春日俊彰：
ほうほう。
若林正恭：
「最後挨拶…」って言ったらずっと首振ってて、「私は無理よ」って
春日俊彰：
いやいやいや。
若林正恭：
「なんで？なんで？」って。ずっと考えてて紙に書いてるの。「私は無理よ。緊張しちゃうわ」って。
春日俊彰：
まぁまぁ…そうだろうね。それはあるけどね。
若林正恭：
俺マジで、タモリさんよろしく、母ちゃんが読むはずだった文字が書いてあるのを開いて、それを全部無視して、全部アドリブでやったからね。
春日俊彰：
うわー。大変だねぇ（笑）どうなってるの？お宅のとこの母ちゃんは。
若林正恭：
「正恭は親父の作品です」って言って（笑）
春日俊彰：
それはもう、まんまタモリさんじゃん（笑）