11月7日『テレフォン人生相談』より。
77歳の母親が、4年前に行き先も告げず家を出た55歳の娘について相談しています。娘は離婚後、10年間親が経営するアパートに住み、医療事務の仕事をしていましたが、父親が入院中に突然いなくなりました。母親は、娘とは普通の親子関係で、大きなトラブルもなかったと感じていますが、電気代の支払いに関する些細なやり取りや、ガソリン代を求められたことに違和感を覚えています。また、娘の子どもたちが母親宅に訪れない約束をしているように感じる一方で、娘は現在元気でいると息子やその家族から間接的に聞いている状況です。
パーソナリティ:柴田理恵
回答者:マドモアゼル・愛(エッセイスト)
柴田理恵:今日はどんなご相談ですか?
相談者:娘が4年前に家を出たんですよね。今まで10年間、うちの家に・・・アパートに入ってたんですけど。
柴田理恵:はい。
相談者:行き先も言わないで黙って出たんですよね。やっぱり親は心配だからどうしたらいいのかな?とか思いながら・・・
柴田理恵:あなた今、おいくつですか?
相談者:77です。
柴田理恵:ご主人は?
相談者:81です。
柴田理恵:娘さんはおいくつですか?
相談者:55です。
柴田理恵:お子さんはおひとりですか?
相談者:もうひとり、男の子が、48の子がいます。
柴田理恵:で、弟さんの方は独立なさってるんでしょうか?
相談者:そうです。娘の方は離婚して、うちのアパートに10年いたんですけど。
柴田理恵:娘さんは、現在55歳だったらは、4年前だったら51歳の時に家を出た・・・
相談者:アパートを出ました。
柴田理恵:その前の10年ほど、41歳の時にあなたの経営するアパートにいらっしゃったわけですね。
相談者:そうです。
柴田理恵:それまではご結婚なさってたわけですね。
相談者:そうです。娘が私達に相談にきたから、旦那さんのお母さんも入ってお話したら、お父さんも私も孫にはお金の心配はかけさせたくないというのを、娘と3人で話をして・・・
柴田理恵:離婚なさってから、きっとお仕事をなさりながら、お父さん、お母さんのアパートにいらっしゃったわけでしょ?
相談者:そうです、そうです。
柴田理恵:何で急に出てい行かれたんですかね?
相談者:ちょっとそこが分かんないですよね・・・
柴田理恵:分からない?ある日突然?
相談者:はい。それでお父さんが病気をしたもんですから、病院に入院してたんですよね。その間にいなくなっちゃった。
柴田理恵:ほー、何があったんでしょうか?
相談者:分からないんですよね。私達の心当たりは何も分からないです。
柴田理恵:お仕事はどんなお仕事なさってたんですか?
相談者:医療事務です。
柴田理恵:で、その時には親子関係は別に普通に・・・
相談者:普通だったです。私達は自営業してたもんですから、お金はその時に困らなかったっていうのもあったので、「今日は仕事で忙しいから、こういうの作ってきて」って言ったら、「はい、いいよ」って・・・そんなに悪くはなかったんですけど。
柴田理恵:例えば、お友達とかに「知らない?」とかって・・・
相談者:それ聞いても分かんないって・・・感じです。
柴田理恵:例えば弟さんとかはどうですか?
相談者:弟も教えてくれなかったです。
柴田理恵:教えてくれないってことは、知ってそうな感じですか?
相談者:知ってそうな感じはしたです。
柴田理恵:えっ!
相談者:息子の嫁さんの方から連絡もらったのは「お母さん、ひ孫が生まれたよ」って。
柴田理恵:ひ孫って?
相談者:孫が結婚してひ孫が生まれたってのを、お嫁さんから聞いたんですよ。
柴田理恵:娘さんの子どもの・・・そのまた子ども?
相談者:はい。
柴田理恵:じゃ弟さんと娘さんは・・・
相談者:普通に行き来してます。
柴田理恵:弟さんとはうまく連絡を取り合ってるんですね。
相談者:はい。
柴田理恵:じゃ、弟さんは何故、どこにいるとかも言わないのかしら?
相談者:うーん、やっぱり弟だから、姉が言わないでくれってことはやっぱり言わないんだと思うんですよね。私が思うには。
柴田理恵:なるほど、じゃ元気でいらっしゃるのは確かなんですね。
相談者:はい。でも今ね、主人がちょっと病院に入ってるので、「ひ孫の顔が見たいなぁ」っていう口ぶりをちょっと話すことがあるんだけども、それはちょっと叶わないなぁと思ったりもして・・・
柴田理恵:何でだろうか?仲も良かったわけですし、そんなにトラブルなんて無かったんでしょ?
相談者:下の子が高校生ぐらいの時には、アパートと私達が住んでる家の方には、お風呂がひとつしかなかったもんですから、自由に出入りして、11時、12時くらいまで遅くまでいてたから、お父さんが見るに見かねて、「そんな事してたら電気代も水道代もたまらないから、電気代が水道代くらい払え」って言ったらしんだよね。
柴田理恵:うんうん。
相談者:そしたら「お金ぐらい払うよ」って1万ぐらいもらったような話はしてたけどね。
柴田理恵:まぁ多少のね、「出入りするんだったら電気代くらい払え」っていう、誰だってそんな小さいトラブルくらいあると思うんですけど、そんな事くらいで積極的に探せないなんてちょっとどうしてかしら?って私思っちゃうんですけど。
相談者:今、ほら引っ越ししても、引っ越し屋さんも個人情報で教えてくれない・・・私が知ったのは同じ会社の人に「ちょっと娘の居所分からないんですけど、分かりますか」って言ったら、「あ、こういうとこにいますよ」・・・「分かりました」って、そういう事聞いただけでも、まぁいいかって思ったりして、言わなかったんです。
柴田理恵:はい。
相談者:電話しても出ないし・・・
柴田理恵:まぁでもね。お父様のためにも、会わせてあげたいですよね。
相談者:お父さんは退院できるような状態ではないんですよね。
柴田理恵:だったらそのことで、弟さん通じて会いに来て欲しいっていう・・・
相談者:でもあんまり弟も姉に関わりたくないっていうのがあるんですよね・・・やっぱりきっと姉だからかなっていうのは、私は思いますけどね。
柴田理恵:何かあったんですか?他に。
相談者:例えば、孫が結婚するって言った時に、私達に相談は無かったんですよね。それでその相談をお嫁さんの実家に行ったらしいんですよ。
柴田理恵:お嫁さんっていうのは?
相談者:息子のお嫁さん。
柴田理恵:息子のお嫁さんと、とても仲いいんですね。
相談者:そうですね!それで息子の嫁さんの親のとこに行った時に、孫が「じいちゃんとばあちゃんがいるんだから、うちに来るのは話が違うんだよ」って凄く叱られたらしいんですよね。
柴田理恵:はいはいはい。
相談者:それで・・・もう何もご挨拶には来なかったですね。最終的にね・・・だけども私は孫だから、出産祝いも結婚祝いも、二人目が産まれる時も全部しても、ありがとうもなく・・・すぐ側に、本当にすぐ側にいるんですよ!今。
柴田理恵:あー、何かあるんですね、きっと。娘さんの方に。
相談者:だから私が思うには、娘の子ども・・・女の子が口約束でも「もうじいちゃんとばあちゃんのところに行くのをやめよう」っていう約束があるのかなっていうのは、ちょっと感じるところはありますよね。
柴田理恵:いや、その前に娘さんが連絡取ろうとしないっていうのは、何か原因があるんですよ。
相談者:そうですね・・・そうかなって思いますよ。私も。
柴田理恵:何か・・・お母さん、何か原因ないですか?
相談者:私がねぇ・・・思うのはね、「お母さんお買い物いく?」とかで「行く」って、「乗せてってくれるの?」「うん」って・・・乗ったら「お母さんね、ガゾリン入れないと車って走らないんだよね」って言うから、「何?ガソリンのお金かい?」って聞いたら、「うん」っていうから、それが一回あって、それからもう乗せってってとは言わなかったんですよね、私も。
柴田理恵:うん。
相談者:家賃も10年間一度ももらってなくて、買い物一回行く時にガソリンのお金くださいっていうのは筋が違うんじゃない?ってお友達にも言われたりしたことあったので、近場にお店屋さんがあるので、そこで用が足りるから、「いいよ、今日はいかなくても」ってそれぐらいしか、あんまり・・・あとお風呂の話とか、それぐらいしか心当たりは無いんですよね。
柴田理恵:うーん、分かりました。じゃちょっと先生に聞いてみましょう。今日の回答者の先生は心についてのエッセイストとしてお馴染みのマドモアゼル・愛先生です。
相談者:すみません。
柴田理恵:先生、よろしくお願いします。
マドモアゼル・愛:どうもこんにちわ。
相談者:こんにちは。すみません。
マドモアゼル・愛:どうなのかしら?お金っていうものが絡んでるよね。全て何か。うまくいかなくなって相手が距離を離したのも、結局水道代の事、電気代の事を言った・・・すぐそうなるわけじゃない?
相談者:はい。
マドモアゼル・愛:それから買い物に行く時にガソリン代を今度は要求されるという形で、結構一緒に暮らしている時に、お金の事でシビアなやりとりってあったのかしら?
相談者:うーん・・・私もお給料で使われてたので、お父さんからね。
マドモアゼル・愛:うん。
相談者:生活費と「お前が働いてる分だよ」っていう事でお金は10万位もらってたので、娘に遠慮したのはあります。
マドモアゼル・愛:お嬢さんの方がアパート代の何かを払うとか・・・
相談者:ないです!それは。
マドモアゼル・愛:一切無かったわけね。
相談者:一回も無かったです!10年間の中では。
マドモアゼル・愛:その他でもお金を入れるっていうことは無かったのね。
相談者:無かったです!
マドモアゼル・愛:それで娘さんの経済状況ってのはどうだったのかしら?
相談者:離婚した時に公務員だったので、退職金を差し押さえたんです。うちのお父さんが。
マドモアゼル・愛:お嬢さんに変わって?
相談者:娘の婿さんの離婚に当たっての退職金を差し押さえしたんです。裁判所に申し立てて。
マドモアゼル・愛:一応出来たわけね。それで。
相談者:出来たんです。それで本人は1300万くらいって言ったんですけど、最終的には2300万か400万くらい出て、それで結婚生活20年くらいしてたもんですから、全部今までの20年間のやつを半分に分けた時に、娘のところに1500万位入ったんですよね。
マドモアゼル・愛:はい。
相談者:それで1500万くらいだったら、国公立の大学だったから、前期後期で25万、25万で4年間行っても、200万万位でお金は無くなるはず・・・
マドモアゼル・愛:あ、お孫さんで使うお金がって事ですね。
相談者:そうそうそうそう。それなのに、1銭も無いって事なんですよね。出ていった時は。
マドモアゼル・愛:その、じゃぁアパートにいる6年間の間で、1500万円は使ってしまったと・・・
相談者:使ってしまったと・・・なんか「そんな形で、お母さんお世話になるから、お母さんもまだ年金も貰ってないから、私お金貰ったから、いくらかでもお世話になるので、お父さんに内緒でこれでお願いしますね」って最初言った時には、「いや、いいんだよ」って言ったんですけど、私受け取ったんですよね。
マドモアゼル・愛:いくら?
相談者:30万・・・
マドモアゼル・愛:はい。
相談者:そしたら家出た時に、今度「30万を返してくれ」っていうメールが入ったんですよね。
マドモアゼル・愛:うん。
相談者:思えばそれくらいしかないんですよね。
マドモアゼル・愛:まぁお金の問題だよね。きっとね。それで返さないからもう連絡もしないと?そういう感じになったのかな。
相談者:分かんないんだよねぇ・・・
マドモアゼル・愛:そこら辺の経緯分かんないけど、お嬢さんの態度からしてみるとね、もう別れて住みたいわけでしょ、やっぱり。
相談者:そうですね。はい。
マドモアゼル・愛:すぐ側にいるってのも、気になることは気になるけども、これをまたよりを戻すって考えても・・・
相談者:無理だと思います。
マドモアゼル・愛:無理だし、お母さんの気持ちの上でもしっくりこないと思うんだよね。
相談者:そうですね。
マドモアゼル・愛:でも弟さんと連絡取り合ってるわけでしょ?
相談者:はい。取れてます。お嫁さんもとってもいい人でね、お嫁さんも一緒に病院に行ってくれたりね、「とってもお父さんも頑張ってくれて安心しました」とかメールもくれたりするんですけど、うーん・・・娘のところはメールしても返ってこない!
マドモアゼル・愛:うーん。まぁお金の事だけでそうなっちゃうのも、何かいやだよね、淋しいしね。
相談者:淋しいですよね。
マドモアゼル・愛:だから、何かのきっかけでまた手を取り合う事もあるかもしれないし、今はまだその時じゃないんだなって、そういう風に考えて・・・
相談者:あぁ、そうですね。孫の時は高校の卒業式の時も全部、私、一度しかない事だから、成人式も段取りして、写真で残しておいてやりたいなと思ったから、それもしたけど、感謝の気持ちも無いんだろうなぁって、今思ってますけどね。
マドモアゼル・愛:うん。まぁそういう感謝は大事だけども、感謝はやっぱり親は子供に要求しない方がいいね。
相談者:そうですね。
マドモアゼル・愛:こちらも親に感謝してる立派な方も大勢いらっしゃるとは思うけど、親が子供になんかやるのは当たり前くらいに、僕は思って来たんで、その代わり「こちらも子供たちに見返りなく投げてやるのも仕方ないかな」っていう風に捉えるしか無いんじゃないかなと思うんだよね。
相談者:そうですね。申し訳ないです。分かりました。
マドモアゼル・愛:一応、僕はそんな風に思いますけど、柴田先生にも一回伺ってみたいなと思います。
相談者:はい。すいません。申し訳ないです。
柴田理恵:もしもし。私が一番不思議なのは、娘さんに会いたいというよりも、お金の事を気になさってるっていうのがね、一番気になる点なんですけれど、娘さんには別に会いたくはないんですか?
相談者:いや、そんな事もないけど・・・私の顔みればやっぱり今までが10年間、「お母さん」って言えば、お金貸してあげてたっていう部分があるから、やっぱりちょっと遠のいた方がいいのかなっていう部分はありますね。
柴田理恵:あぁ、そうなんですか。でもとにかくお父さんもお年だし、あなたもね、お年だと思うので、お金のことは抜きにして、弟さんを中心に置いて、娘さんとも交流をこれから始められたほうがいいんじゃないですかね。
相談者:そうですねぇ・・・考えてみます!
柴田理恵:そうですね。
相談者:ありがとうございます。すいません。
柴田理恵:はい。失礼いたします。
相談者:失礼します。