父がデイサービス職員にセクハラ!?・・・認知症の両親と同居、家族の葛藤と未来

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父がデイサービス職員にセクハラ!?・・・認知症の両親と同居、家族の葛藤と未来ラジオのことば

11月6日『テレフォン人生相談』より。

55歳の相談者が、認知症の症状がある80歳の父と77歳の母と同居中。父は数年前に認知症の兆候を示し始め、車の運転中に事故を起こしたこともありました。免許返納を巡りトラブルが発生し、現在は車に乗れません。デイサービスに通っていますが、職員へのセクハラ発言などの問題も起きています。父はふさぎ込んで外出を嫌がり、母も認知症が進行しており、家族として今後どのように対処すべきか相談しています。

パーソナリティ:玉置妙憂
回答者:高橋龍太郎(精神科医)

パーソナリティ:早速ですけども、今日はどのようなご相談ですか?

相談者:私の両親、特に父ですね。認知症もちょっと入っちゃってですね、ちょっと別居だったんですけども、親父もお袋も認知症があるからってことで同居ってことで実家にいるんですけども。

パーソナリティ:そうですか。お父様、今おいくつなんですか?

相談者:父の年齢は80歳。

パーソナリティ:お母様は?

相談者:77歳。

パーソナリティ:で、あなた様はおいくつでいらっしゃるんですか?

相談者:55です。

パーソナリティ:御兄弟はおいでなんですか?

相談者:妹がもう結婚して家を出てますけど。

パーソナリティ:そうですか。それであなた様はご結婚していらっしゃる?

相談者:未婚ですね。

パーソナリティ:そうですか。そうすると同居という風におっしゃってましたけど、ご両親様とあなた様と3人で暮らしていらっしゃるという感じですか?

相談者:はい、そうです。

パーソナリティ:そうですか・・・それでどんな感じなんでしょう?

相談者:具体的に申し上げますと、認知の症状が出てきてたのかな・・・と思ったのが、今から6年前です。

パーソナリティ:はい。

相談者:要はですね、車の運転をしていて・・・私の父ですね。小さな事故とはを起こしてたりして、決定的なのが、4年半前ですね、その時に車でお店に突っ込んでしまったっていう事故があったんですよ。

パーソナリティ:うーん。

相談者:本人は「勝手に車が前に行ったんだ」って言ってましたけれども、その時点ですでに認知症が入ってたのかなって・・・実際その後も糖尿病も患っておりまして、糖尿病の症状もひどくなったので、病院に2年前に入院した際に、認知症の診断のテスト・・・長谷川式っていうんですが、それを受けたら実際に合格点には程遠いって形で、認知症ではないかと診断をされてしまって。

パーソナリティ:はい。

相談者:「運転免許を返納してください」とお医者さんから言われたんですけど、本人断固拒否で、そういうので家庭内で喧嘩みたいな形になってしまって、警察沙汰にもなったりだとか・・・

パーソナリティ:はいはい。それは穏やかではないけれでも、なんで警察沙汰になりました?

相談者:それこそ半分殴り合いに近い形の喧嘩になりまして・・・

パーソナリティ:お互い、あなた様とお父様ってことでね。じゃ警察はどなたがお呼びになったの?

相談者:結局、私が危ないと思って呼びまして、なんとか免許証を返納っていうか、取り消しって形での処分を受けたんですよ。

パーソナリティ:はい。

相談者:それ以後は、車の運転がどうも趣味だったみたいで、言い方悪いけども自暴自棄みたいな感じになってしまってますね。

パーソナリティ:うーん

相談者:それで、デイサービスにも週に数回程行ってるんですが、そのデイサービスでセクハラみたいなのをどうもしちゃっているという事なんですよ。

パーソナリティ:うーん、なるほどね・・・

相談者:「具体的に、どういう事をしたんですか?」って聞いたら、そこで軽い運動だとか、入浴もできる形のデイサービスなんですけども、どうも裸になった時に女性の職員に対して、ちょっといかがわしいような発言をしてたって事で・・・

パーソナリティ:うーん

相談者:特に若い職員さんに対して、そういった形のセクハラ発言をどうもしてたらしいんですよ。

パーソナリティ:うん。

相談者:そういう話もあったものですので、ケアマネも、これはちょっとデイサービスの面倒見てくれるところを変更すべきなのかって動きにも入ってるんですけども。

パーソナリティ:それが今現在のお話なんですね。

相談者:そうですね。

パーソナリティ:それでデイケアにはちゃんと通えて・・・

相談者:実はですね、デイサービスも休みたがってるときもあったりして、何回か出ていない時もあったんですよ。

パーソナリティ:でも行ったデイケアの先では、なんか言っちゃうって事なんですよね。

相談者:まぁ、そうなんですよね・・・

パーソナリティ:それで、今日お電話くださったのは、そういうようなご状況のお父様と、どうこれからしていったらいいかっていう事なのでしょうか?

相談者:おっしゃる通りでして、正直なところ、ストレスが結構溜まってるような感じがするんですよね。

パーソナリティ:そうですか。

相談者:それで「どっか買い物でも連れてくよ」って車で、私がお袋といっしょに出かけようとすると、父は「二人で行ってきなさい」みたいな感じで、塞ぎ込んじゃってるんですよ。

パーソナリティ:あぁ。

相談者:出かけるのも億劫になっちゃってるってのは、これは厳しいなっていうのがちょっと・・・

パーソナリティ:ちなみに、今一緒に住んでらっしゃるお母様の状況っていうのは、どんな感じなんですか?

相談者:実は母も結構、認知症がひどくてですね。

パーソナリティ:はい。

相談者:曜日の感覚っていうんでしょうか、カレンダー見せて「今日は何月何日だよ」って言っても忘れてしまうのと、そういうのがありまして。

パーソナリティ:なるほどね。ちなみに長谷川式を受けた主治医というか、いつも診てくださってる先生に「何々型の認知症ですよ」とか言われました?

相談者:血管性とか何か・・・言ってたと思います。

パーソナリティ:じゃ、以前脳梗塞とかされた事があるんですかね?

相談者:実はですね、小さな脳梗塞を何回かやってたよという、精密検査的なのを入院した時にやってもらいまして、その際に指摘を受けました。

パーソナリティ:そうでしたか、じゃ今後どんな風になっていんだろうなっていう展望と、ご家族としてどういう風にしていったらいいだろうかっていうような事を先生にお聞きしてみましょう。

相談者:はい。お願いします。

パーソナリティ:今日、お答えいただきますのは精神科医の高橋龍太郎先生です。では先生、よろしくお願いいたします。

回答者:もしもし、はじめまして。高橋と申します。

相談者:よろしくお願いします。

回答者:80歳ですね。

相談者:そうです。

回答者:血管性の認知症の可能性が高いって事ですよね。血管性の認知症は階段型と言って、ある時一定の症状が続く時にまたガクンと悪くなって、また階段が少しずつ降りてくっていうような状態になるのが特徴なので。

相談者:はい。

回答者:そうですね、お父様だから何らかの形で、今はお薬はある程度もらってるんですか?

相談者:はい。薬は処方いただいてまして、ただちょっと先程言うのを忘れてしまったのですが、本人飲みたがらないですよ。

回答者:ほう。なるほどね。血管性で少し気分が少し落ち気味、あるいは気分がイライラしがちっていう場合には、お薬を少し、血管を少し補強する薬以外に足して、イライラを防いだり、気持ちを少し上げたり、精神科の先生と認知症の先生が同じだったらそれをやってくれるし。

相談者:はい。

回答者:別の先生だったら、メンタルだけ別の先生のところに行ったら、サポート的な処方を加えたりできるので、お薬は飲んだほうが今よりも落ち着くと思いますけどね。

相談者:あー、はい。実は精神科・・・心療内科関係のところは、まだ受けてないんですよ。ていうのは、総合病院なんですけども、心療内科・精神科の新規の受付っていうのを父が入院した際に、コロナの影響もあったんですけも、しなくなった直後の事だったので、未だに精神科を受けてないんですよ。

回答者:そしたら、お父様に「気持ちがイライラをするのを防いだり、気持ちが暗くなるのを明るくしたり、不安になったのを抑えてくれたり、色んな新しい副作用のないお薬がたくさんあるようだから、使ってみたらどうだ」っていうのを話し合う方が先かな。

相談者:はい。

回答者:ただ行って、使わないじゃね。お薬がもったいないですし、デイサービス自体をあまり行きたがらないっていう風に少し自閉的になると余計に認知症が進行しちゃうんでね。

相談者:あーーー

回答者:だからやっぱり人間っていうのは人の中にいて、一番元気な状態になるので、やっぱりお薬を使ってでも少しでも前向きにして、あと社会的なサービスを受けるっていうようなことを目指されるのが一番いいと思いますよね。

相談者:あー、はい。

回答者:で、やっぱり糖尿病やなんかもあると、何より怖いのは血管が凄く脆くなってしまっているので、糖尿病によってですよ。小さな脳梗塞も起こしやすいし、それからそういう意味で血管性の認知症が始まると、感情的なコントロールもあまりよく出来なくなる可能性が出てくるので、是非、精神科の先生、あるいは心療内科の先生にお薬を調整してもらってください。

相談者:はい。ありがとうございます。

回答者:で、お母さんの方は割と穏やかなの?

相談者:実はですね、母に関しては、人工透析を受けてる際に、結構落ち着かない傾向があるっていう事で、心療内科、精神科からお薬処方させてもらって、それで出してますね。

回答者:うん。じゃ結果的にお母様の方はうまくいってるわけだね。

相談者:なんとか、そうですね。

回答者:綱渡りだけどね。

相談者:父にも同じような形で・・・

回答者:是非、是非。結局、お母様の方が落ち着いてるってことは、同じようにお父様も落ち着く可能性は当然あるわけで、是非一日も早く診察を受けるようにしてください。

相談者:はい。ありがとうございます。

パーソナリティ:いかがですか?少し展望といいますか、見えてきましたかね。

相談者:まずは先生におっしゃられた件ですかね。

パーソナリティ:うん。

相談者:ちょっとそういったところを診せて、実際のところ、別の病院になっちゃうんですけども、そういった糖尿病患者を引き受けてくれる精神科だとか心療内科のある病院があるもんですから。

回答者:あー、じゃ是非そこに。

相談者:ちょっとそこで受診させようと思います。

パーソナリティ:そうですね。色んな使えるものって言ったらアレですけど、あらゆるものを利用しながら、やっていただけたらなと思います。結構、長丁場になるかもしれないし、何よりもあなが様がお疲れにならないように。

相談者:はい。

パーソナリティ:気持ちもですし、体もけすけども、元気でいてくださらないと、お父様もお母様も困ってしまうからね・・・

相談者:はい。

パーソナリティ:あまり煮詰まらずに、使えるものは全部使って、やってみてください。

相談者:はい。ありがとうございます。

パーソナリティ:では、失礼いたします。

相談者:失礼します。

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