『テレフォン人生相談』より。
61歳の相談者は、夫の53歳の女性とのダブル不倫に悩んでいます。夫は否定していますが、相談者はメールを見て事実を確信しました。家庭内での会話はほとんどなく、夫は外面が良いものの、家では黙りがちで不機嫌です。相談者は、娘と孫との穏やかな生活を守りたいため家を出たくありませんが、夫との生活に満足しておらず、同じ空気を吸いたくないとまで感じています。
MC:もしもし、テレフォン人生相談です。
相談者:こんにちは。
MC:最初に年齢を教えてください。
相談者:61歳です。
MC:61歳、結婚してます?
相談者:してます。
MC:ご主人何歳でしょうか?
相談者:61です。
MC:お子さんは?
相談者:えっと2人です。
MC:何歳でしょうか?
相談者:36と33です。上が男で下が女です。
MC:はいわかりました。で、どんな相談ですか?
相談者:えっと夫のダブル不倫についてなんですけども。
MC:はい、相手の女性は何歳ぐらいですか?
相談者:えっと53ぐらいだと思います。
MC:53歳ぐらいね。でもダブル不倫って、ご主人もお子さんもいらっしゃるんですね。
相談者:はい。
MC:で、何年前ぐらいからですか?
相談者:ちょっとその方とは何年か分からないんですが、確実なところでは3、4年経つと思います。
MC:あ、そうですか。3年は経っている。で、あなたどうして分かったんですか?
相談者:前からちょっと怪しげな行動がありまして。メールとか・・・
MC:怪しげな行動っていうのは例えばどんな行動でした?
相談者:まぁ月に5、6回ですか。出かけて、飲んだり歌ったり踊ったり、帰ってくるのが12時過ぎ1時ぐらいということが何十年来続いて現在に至ってるんですけど。
MC:仕事が忙しくて夜が遅くなるというような、いわゆるビジネスマンがもう午前様になるっていうそういう職業じゃないんですね。
相談者:違います。
MC:その怪しげな行動っていうのは、要するに夜遅くなることが多くなったということ?
相談者:それはまあ20何年か前から続いていて、外面のいい人間ですから。
MC:20年間続いてるっていうことは、20年前から他に女性がいたという風に考えてます?
相談者:ええ、まぁ固定してはいなかっただろうと思うんですが、何人かは替わっていると思います。
MC:と思いますということですか。今回はメールがあったけれども、それまでは思いますということで、なんかメールとかなんか証拠があるわけじゃないんですね。
相談者:証拠はありません。
MC:あなたがどうも浮気をしているらしいということだけですね。
相談者:そうです。はい。
MC:今回のメールってのはどういう内容ですか?
相談者:結局、男と女の関係になったという・・・
MC:女性の方からそういうメールがあった。
相談者:ありました。それに対しての感想のメールも入ってましたね。
MC:うん、そうすると今回はまあ間違いないということですね。
相談者:ええ、写メールにも取ってありますけども。
MC:それであなたはこれをご主人にもう言ってるわけですか?
相談者:メール見たということは言ってありません。
MC:そうするとご主人はまだ自分が浮気してるということをあなたが知らないと思ってる。
相談者:疑ってはいるっていうことは分かって、1回喧嘩した時にあなたとあの人は関係があるんでしょって言ったら、実際はあったんですけども本人は強く否定しました。
MC:そうしたらあの人というぐらいだから、あなたもご主人もこの53歳ぐらいの女性はお互いに知ってる人ですね。
相談者:遠くをたどれば親戚だということで。
MC:親戚の人ですか。
相談者:親戚と言ってもイトコもハトコもすっ飛んでしまうような付き合いも普段ない・・・
MC:要するに遠縁の人ね。
相談者:そうです。それを表向きに親戚だよってそう言ってごまかしてるみたいな。
MC:で、どの程度親しいんですか?あなたとはこの53歳ぐらいの女性とは。
相談者:自分で手作りのものを主人のために届けたりする時に、ありがとうございましたとかいつもすみませんっていう程度で後のことは何も知りません。
MC:いつもすいませんてか、いつもありがとうございますて手作りのもの届けるいつもてことは、かなり頻繁に来てるわけですか。あなたのうちに。
相談者:前は来てました。
MC:前はどのぐらい来てたの?
相談者:2ヶ月にいっぺんとか。
MC:それであなたがそこまで喧嘩してね、あの人と関係あるんでしょうぐらいの喧嘩してるのには、その喧嘩の時
に否定したら、私メール見たわよって言えない?
相談者:娘と孫と穏やかに過ごしたいんです。
MC:ああ。
相談者:ここで私が切れちゃうと結局はバラバラになってしまいますよね。
MC:うん。
相談者:私は今アパートの生活から1戸建てになって10年になるんですけども、うちは主人の名義で建ててありますけども、土地は半分私のものなんです。
MC:うん。
相談者:だから私は自らここを出てこうとは思わないんです。
MC:うんうん。
相談者:あの、それで娘と孫のためにもう少しだけ頑張ってあげたいっていう思いなんですけどもね。
MC:あのそうすると外面いいっていうことは、あなたに対しては悪態ついたり怒ったりするわけか。
相談者:怒りはします。でも悪態をついたりとか暴力とかっていうことはしません。ただもうダンマリの一手で押し通します。
MC:それ黙るとどうなんですか。会話全然なくなるの?
相談者:はいありません。
MC:朝おはようもない。
相談者:ないです。
MC:お昼ご飯は別で朝ご飯と夕ご飯一緒なの?
相談者:朝は食べます。私は一緒にあのちょこちょこっと食べます。
MC:で、一緒に食べてるけど会話はない。
相談者:ありません。
MC:黙ってるわけね。
相談者:はい、必要以上は喋りませんから。
MC:そうするとあなたは穏やかって言うけれども、ご主人不快そうな顔してずっとうちにいるんでしょ。何も言わないで。
相談者:そうです。
MC:じゃなんか穏やかでもないよね。
相談者:穏やかではないですね。
MC:もうすでにねえ。それで今日のあなたの相談っていうのは、もうそれで別れたくはないんだけれども、一緒にいるのも面白くないわけね。
相談者:そういうことですね。
MC:ここら辺の矛盾は分かりますよね。
相談者:分かります。ただその別れたくないというのは、ただ娘と孫を・・・
MC:別れると娘と孫とどうして離れるんですか?
相談者:同じうちの中に住んでますから。
MC:同居してるとしても、あなたの方が出てくのかご主人の方が出てくのか知りませんけれども。
相談者:私は出ていかないつもりでいます。
MC:するとご主人に出ていってもらうと。
相談者:それがベストかなと思うんですけども。
MC:別れるか別れないかは別として、好きか嫌いかで言うとご主人のことまだ好きなんですか?
相談者:今は嫌いです。ちょっと同じ空気が吸いたくないなみたいな。
MC:ああそこまでもう嫌いってはっきりしてるんですね。分かりました。今日はスタジオに弁護士の志賀こず江先生がいらしてるので伺ってみてください。
回答者:こんにちは。
相談者:こんにちは。お世話様です。
回答者:いくつか伺っておきたいんですが、20年ぐらいの間ずっと怪しげな行動っておっしゃったんだけれども、少なくともご主人はお仕事されてたわけですよね。ごく最近までは。
相談者:はい。
回答者:そうするとね、普通の感覚から行くと月に5、6回っていうのは、まあ週に1回かちょっと多い週もあるしっていう程度の頻度で、まあ12時過ぎぐらいにお帰りになるということは、ままあることだと思うんですよね。
相談者:はい。
回答者:これが毎晩もうとにかく酔っ払って、もうそれこそ香水の匂いでもねプンプンさせて帰ってきますって言うんだいたらやっぱりそれはおかしいですねっていう話だと思うんだけれども。このぐらいの頻度でお酒を飲んで帰ってくるって言うとそんなにね怪しげな行動という印象は実は持たないんですね。
相談者:そうですか。メールの中では・・・
回答者:うん、だからね、このメールがね出てきたこと・・・これはもう怪しげどころじゃない怪しい行動ですよ。
相談者:はい。
回答者:だけどあなたがね、その20年間こういう5、6回月にね遅くなってお酒飲んで帰ってきて、そのダンスしてるんだかなんだかておっしゃったんだけど、それはそんなに怪しげな行動ではない気がしてね。なんでこんなことを申し上げるかって言うと、実はあなたの方でね、なんとなくそういう被害的な状況を作り上げて、なんか自らそういうところに落とし込んでしまってるんじゃないかなっていう気がしたんですよ。
相談者:はい。
回答者:あなたが今1番しなくちゃいけないことは、やっぱり自分にとってベストなことは何か。そうするとずっとおっしゃってる通り、ここに住んでお嬢さんとお孫さんと平穏に暮らすこと。これが第1番だとおっしゃって他に選択の余地がないというのであれば、それができる方法を考えるというのが1番利口な考え方ですよね。
相談者:はい。
回答者:で、確かにねこういう状況で浮気してるのが確実だということになればね、顔も見たくないし、空気も吸いたくないというのもよく分かるんですが、じゃあ同じ空気を吸わないようにするには、別居をするということになったら、やっぱりさっきおっしゃったね、土地はお互いにまあのそれぞれの持ち分があるけれども、建物は夫名義だとかっていうことになると、なかなかこれを全部あなたがあなたのものにして夫だけ出してっていう結論はこれは非常に難しいことでね、おそらく無理だと思うんですよね。
相談者:はい。
回答者:で、そうだとするとやっぱりあなたが1番大事にしているものを守る。そういう生活をしたいと思っているんだったら、やっぱりどっかであなたが少し自分を曲げてでもやらなきゃいけないことってあると思うんですよね。
相談者:はい。
回答者:で、今はご主人嫌いだっておっしゃったけど、今はっていう限定がついてる以上はご主人のことをやっぱりお好きだった時もあるだろうし、それからこの女性との関係が終わって少なくともあなたと向き合うような状況にいになったら、やっぱりご主人に対する愛情っていうのはね、ないわけではないと思うんですよね。
相談者:はい。
回答者:そうだとしたら、そういうことを全部寄せ集めて考えると、あなたの方も少しなんとか無理してでも一緒にご飯を食べるとか、そういう努力をしてみて。こういう努力は何のためにやっているかと言ったら夫のためにしてるわけではなくて、あなたが一番大事に思っていることを守るためにしてるんだと思ったら結構できるんじゃないかと思うんですね。
相談者:はい。
回答者:本当にね、もう同じ空気も吸いたくない、こんな人と一緒にいたらね私病気になっちゃうと思うぐらいだったら、これはもう本当にねお嬢さんはもう大人なんだしね、お孫さんいらっしゃることは、お嬢さんも結婚してらっしゃるわけですよね。
相談者:はい。
回答者:そうだとしたら、お嬢さんのご家族はお嬢さんとそのご主人が守るべきことで。
相談者:離婚していないんですよ。
回答者:あそうなんですか。じゃあ、お宅へ戻ってらして、一緒に暮らしてらっしゃるっていうわけね。
相談者:はい。
回答者:でもそれはもうお嬢さんは大人なんですから、あなたが手を差し伸べたいお気持ちはよくわかるけど、でもあなたが自分自身を犠牲にしてまでやることではないと私思うんですよ。
相談者:はい。
回答者:だから本当にもうこんなところで同じ空気吸ってたらね、私もう死んじゃうかもしれないと思うんだったらそれこそね西日の当たる四畳半でも1人で暮らした方が楽だと思わないと、なかなかそういう決心はつかないので、あんまり環境を変えずにでも別れたいわっていうのはちょっと難しいなと思うんです。
相談者:ああ。じゃあこっちから相手の人に訴訟を起こしたりなんてしない、波立てない方がいいということですよね。
回答者:いやあなたがね、やりたいというんだったらやった方がいい。但しあなたがさっきからおっしゃってるようにそういうことをしたら夫がもう大変なことになって平穏な生活が守れないっておっしゃるから、だからあなたにとってこの平穏な生活が大事。気持ちの上では平穏ではないけれども、少なくとも今のお住まいでお嬢さんとお孫さんと一緒にずっと暮らすんだと言うんだったら、それはそれであなたも譲らなくちゃいけないところが出てくるじゃないかなと思うんですけど。
相談者:わかりました。
MC:あなたはもうちょっと整理しないといけないと思うんですよ。自分が1番欲しいのは何か。
相談者:はい。
MC:次に欲しいのは何かって形で。で、1番欲しいもの取ったらこれはもうダメとかね、2番目に欲しいもの取ったらこれはダメとか。
相談者:はい。
MC:あれもこれもって言ってるわけ。ああこの生活は守りたい。でもこの生活は嫌だ言ってんですよ。
相談者:はい。
MC:だからこれは欲しい、これはなくなってもしょうがない、そこら辺を今日ね電話切ったらちょっとはっきりさせたらおのずと分かってきますよ。どれを我慢していいか、どれで我慢しちゃいけないかっていうのは。
回答者:要するに、もうあなたはここで生活の本拠を変えずにね、お嬢さんとお孫さんと暮らすていうことが多分1番いいんじゃないかと思うから、もう我慢しなさいって誰かが強く言ったら我慢できますか。
相談者:はい。
回答者:そう言って背中を押してほしいんですよね。きっとね、
相談者:すると思います。
回答者:うん、でもね。やっぱりそれはご自分で納得して決めないとやっぱりどこかでほろびが出てくるから、本当に電話を切った後ね、紙の上にいろんなことを書いてみて、こっちの方がいいかなとかあっちの方がいいかなとかって考えてみるときっとすっきり整理できてきますよ。
相談者:はい。
MC:それとね電話切ったらね、ご主人に対する悪口、いっぱいもう書いてごらん。
相談者:はい。
MC:あの誰も見るわけじゃないから、だからもうね思う存分全部自分の気持ちを紙に書いてください。
相談者:わかりました!
MC:それを書いて明日もまた書いてみる。明後日も書いてみる。書くことがもうバカバカしいやってなるまでとにかく書いてごらん。あなた自分の内面が現れるのものすごく怖かってますから。だからもう全部吐き出す。
相談者:やってみます。
MC:もう吐き出すもん何にもないわっていうまで吐き出してごらん。
相談者:分かりました。
MC:そしたら違って今の状況が見えるかもしれません。
相談者:はい、どうもありがとうございました。
MC:話すことの癒しに変わって、最近書くことの癒しというのがアメリカで話題になってます。